【ウェブアニメ考察】その3:「動画共有サイト」というメディア
なんだか「その2」から随分と日にちが経ってしまいました。筆者は物書きのプロではないですし、このシリーズを期待している人が、どれだけ居るかも分かりませんが(汗)…まぁ気にせず、頑張って続きを書いてみたいと思いますので宜しくお願いします。ちなみに前回「その2」はコチラ。前々回「その1」はコチラ。
◆差し当たり、その経緯をまとめてみる
前回の考察で「ウェブアニメ」というカテゴリの成り立ちや、現在のそうしたオリジナルアニメーションの状況を大雑把に書いてみましたが、一方で「Flashアニメ=ウェブアニメ」の図式自体が、Webの進化によって変化してきたという見方も出来るように思います。これは「自論」を含んだ見解だけど、実際のWeb周りの状況を考えると概ね事実に即した見方のようにも思います。
尚、これらの視点は「Web配信アニメーションの商業的成功という捉え方」上での話ではなくて、あくまでも我々受け手、視聴者側からの視点だとご理解ください。
もう一度「概要」を簡単にまとめると、昨年の『僕の観た「ウェブアニメ」』でも触れたように、もともと自主制作アニメーションやアートアニメと呼ばれる動画は古今東西広く作られてきた歴史があり、その制作発表の場は、長い間「フィルム」と「上映会」と言うスタイルでした。それが家庭用ビデオカメラ等の発達によってビデオでの比較的手軽な制作という流れがあり、PCの発達・普及により、CD-ROM化されるようになり(更にDVD化も比較的容易になり)、Web環境の進化にと共に、PCとインターネットによって自ら創作した映像や動画を広く世界の人にまで発信が可能になった…というのが、「ウェブアニメ」誕生の経緯だと思います。
なので、改めて言えば、もし仮に「アニメーション学」というものに於いて「ウェブアニメ」「Webアニメ」の研究という分野があるとすれば、そうしたカテゴリはPCとインターネッのト基本的な技術革新によって誕生したと考えるのが妥当であり、もちろん、そうしたIT周辺の技術革新は現在も進んでいるので、ブロードバンドの普及状況も含め、まだまだこの「ウェブアニメ」というカテゴリが発展途上であることから、扱い方が難しいのではないかと推察します。その「発展途上」の中には、いろいろな要素が含まれると思いますが、「メディアの普及」や「変化」も含まれる気がします。その辺りの言及がこの項のテーマと考えます。
あと、ひとつ前提として付け加えておきたいことが、一般的には「Flashアニメ=ウェブアニメ」という考え方の土壌や、「私的に個人サイトで自作アニメをネットに乗せてみた」という形を「ウェブアニメ」「Webアニメ」名称、もしくは、そのスタイルの起源とする考え方も一方にはあって、それらも間違ってはいません。何度も書いていますが、こうしたカテゴリの捉え方は、多分、関わる人ひとりひとりによって異なる感じ方があると思うし、それぞれの立場での捉え方があって然るべきことのようにも思っています。Web配信を試みているクリエイターさんの中には、「活動漫画館」のすふぇらとぅさんの様に直接的な商業的成功を前提として作品制作をされているわけではない(趣味系やアート系な)方々も少なくありません。
ちなみに前回の記事で引用させて頂いたmacalie(真狩祐志)さんがCNET Japanで書いておられるコラム「個人・少人数制作アニメーション現代記」の連載は、その辺り(自主制作アニメーション)のことについて考察したような内容で、とても興味深く参考になると思いますので、コチラも前回同様にリンクをさせて頂きます。
・個人・少人数制作アニメーション現代記/真狩祐志
http://japan.cnet.com/blog/macalie/
◆ウェブアニメのメディアとしての動画共有サイト
それでは、僕の考える「変化する(多様化し拡大する)メディア」を幾つか挙げてみます。まず、差し当たり前回「その2」で触れた「デジガール」などのアプローチが挙げられますが、本作は制作の動きが2000年頃から始まり、2001年には具現化されています。前回「その2」掲載後、僕が聞いた情報では「デジガール」自体、アニメーションGIFでの制作であり、どこまで「携帯コンテンツ」としてのアニメーション配信だったのか疑問を唱える向きもあります。ただ、現在コミュで扱っている「ウェブアニメ」に於いては、初期のGIFアニメーション作品なども形式を問わずその対象としているので、一応「GIFアニメ」も含んだ上で話をさせて頂いています。
次に2002年前後から増え始めた「個人サイト」でのアニメーション配信、また2005年〜2006年前後から際立って観られる企業資本のエンタメ系「アニメーション(動画)配信サイト」などが挙げられます。勿論、それ以前からオリジナルアニメーションを配信していたプロバイダ系ポータルサイトなどでの、オリジナル動画(アニメーション)コンテンツの配信もあると思いますが、その辺りは情報不足で現在まとめている最中。追々触れて行きたいと思います。
そして、そんな配信サイトの変遷の中でも昨年2007年に「メディア」として注目を集めたのが、今回テーマに取り上げた「動画共有サイト」です。現在では、半ば当たり前のように感じられる「作品発表の場」であるとは思いますが、あえて本項では「認識」を確認する意味でも特別視してみました。
ちなみにmixi「ウェブアニメが好き」コミュニティでも、こうした「動画共有サイト」配信の作品もプロ・アマ問わず話題に上げるようにしています。事実、Youtubeやニコニコ動画(以下ニコ動)での、検索機能で「自主制作アニメ」とか「自作アニメ」「オリジナルアニメ」などの関連ワードで検索を掛けると、数多くの作品がHITしますし、「その1」でも触れたように企業系動画(アニメ)配信サイトの「動画共有サイト」への公式ページ設置の例も少なく無いというのが現状ですので、興味のある方は、そうした検索をかけてみると面白いと思います。
改めて整理すれば、コミュでは、そう捉えることで「ウェブアニメ」という名称が、不用意にその許容範囲を狭めてしまい、本来の目的の「Web配信されている面白いオリジナルアニメーションをみんなで観て楽しんだり応援したりしよう」と言う基本的なスタンスの障害になることを危惧してのことです。そうすることで、視聴者側に立った意味で「フラット」な作品紹介が出来れば、それが個人的には一番望ましいと思うからで、特にプロとして活躍しているクリエイターの方の中には、その点を気にされる人が居るかもしれませんが…ご了承頂ければ幸いです。勿論、「フラット」と言うのは、3DCG、Flash、After Effectなどその作品制作スタイルや、クリエイターがプロかアマチュアかというスタンスにも拘らないという意味です。
◆動画共有サイトのウェブアニメ
2006年から2007年、個人サイトで配信していたアニメーション作品をYoutubeなどにアップするクリエイターさんが現れ始め、そうした「動画共有サイト」への投稿は瞬く間に浸透して行きます。それは初め、権利保持者には無断で投稿されるFlash作品を含め、「アマチュアWebアニメ」的な人たちの間で広まり、版権の問題を含んだ「商業Webアニメ」的な作品の「動画共有サイト」進出は実質的には難しいように思えました。
・Amebavision>>将棋アワー/青木順
http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=50577
・Youtube>>海からの使者・前編 (The Messenger from the sea)/のすふぇらとぅ
http://www.youtube.com/watch?v=Ijny9xFwBwA
・Youtube>>自己紹介 本人確認 吉田 /FROGMAN・蛙男商会
http://www.youtube.com/watch?v=7tA7O45Ldeg&mode=related&search=
・Youtube>>Dogs that dances and runs /ルンパロ
http://www.youtube.com/watch?v=JUL687j-zBs
・Youtube>>DJ HASEBE feat.ZEEBRA&MUMMY D - Master Mind /富岡聡
http://www.youtube.com/watch?v=-C1vy5jiPB0
・Youtube>>SHINOBI BLACK & WHITE /Ryosuke Tei&FURIFURI COMPANY
http://www.youtube.com/watch?v=IrtcMVFT8oA
また、動画制作者に許可を取って作られた2次創作作品なども投稿される様になります。
・ニコ動>>おもいではおっくせんまん(オルゴールVerⅡ)/DNA
http://www.nicovideo.jp/watch/sm383144
・思い出は億千万‐オルゴールアレンジ‐ショートバージョン/L*aura
http://www.nicovideo.jp/watch/sm264420
そんな中、同年(2007年)1月〜2月「げまてれ」というサイトの「コラ☆ボレ(コラ☆ボレ_movie」という企画(コンテンツ)で、Nike(ナイキ)とのコラボ企画Flashムービー「君との正しい約束」「キミとの正しい約束」を、個人サイト「偽与野区役所」のクリエイター未乃タイキさんが制作。この作品は、登場人物の男女双方の視点から描かれたふたつの別のタイトルの作品で構成され、それぞれが「げまてれ」と「偽与野区役所」の別のサイトで公開され、この作品は先行公開としてYoutubeでも観ることが出来ました。それは当時にして、とても画期的なことだったように思います。
更に同サイトの未乃さんとのコラボ企画は、今年(2008年)2月には「あなたの肩ごし ちょっと上」という作品をニコ動にて公開という、また画期的な公開手段を取り、話題になりました。
・Youtube>>『君との正しい約束』(第1話)
http://www.youtube.com/watch?v=YY7TWohcRoY
・Youtube>>『君との正しい約束』(第2話)
http://www.youtube.com/watch?v=tvY4JHm2ur0&feature=related
・Youtube>>『君との正しい約束』(第3話)
http://www.youtube.com/watch?v=019qKusueGs&feature=related
・あなたの肩ごし ちょっと上/未乃タイキ・偽与野区役所
http://www.niseyono.com/anatano.html
2006年全盛だった「動画共有サイト」Youtubeが、日本国内では2007年に入ってニコ動にその地位を奪われることになりますが、ニコ動に於けるウェブアニメ(いわゆる2ch動画板系のFlash作品を含む)が、いつ頃から投稿されるようになったかを特定するのは難しいです。それは、ニコ動のシステムでは確か、コメントの付かなくなった動画は相応に削除されるか整理されてしまうため。また、権利者や作品のとっての責任者が不在な投稿も横行したため、幾つもの作品が投稿されては有耶無耶に消えて行ったような印象もあります。
そして現在の「自主制作系アニメーション」のニコ動への積極的な投稿を方向付けたのは、「その1」でも触れた、まだ記憶に新しい今年2008年2月の「さかなのうた」の投稿とその反響の大きさによってではないかと、実は僕は感じています。「さかなのうた」は(上にリンクを張った真狩氏の「個人・少人数制作アニメーション現代記」でも取り上げていますが)繰り返し言いますが、その反響の大きさは「事件」だったと思います。
例えば、ニコ動のキーワード検索で「自主制作アニメ」を検索した場合の「一覧」を見てみると、(2008年5月3日現在で)50本ほどの動画がリストアップされますが、その半数の投稿が今年の2月以降であることが分かります。コメントが無いと消されることを考慮しつつ、一番古い作品で2007年3月投稿。これは、もうひとつ別の考え方に立てば、視聴者側が「さかなのうた」の存在によって、ニコ動に於ける「自主制作アニメ」への注目が、その書き込み頻度も含めて、上がったのではないだろうかとも思えます。ですが勿論、これは推測の域は出ません。
他に「自作アニメ」とか「自主アニメ」「オリジナルアニメ」というキーワード検索でも、同様なスタンスの作品を探すことが出来ます。
それから、この「動画共有サイト」の「自主制作アニメ」に関しては、情報サイトの老舗「イイ・アクセス」のUG-Kさんが担当していらっしゃる、MouRa「CloseUp Flash」でも「動画共有サイト」の自主制作アニメーション関連の記事があったので、こちらもリンクを貼ってみます。こちらでも「さかなのうた」やmebaeさんの「百々(どど)」や鈴木悠羽さんの「虹色バースデー」など、6本のクオリティの高い作品が紹介されています。
・ニコ動>>キーワード検索「自主制作アニメ」
http://www.nicovideo.jp/search/%E8%87%AA%E...
・CloseUp Flash>>動画共有サービスで鑑賞できる卒業制作アニメ
http://blog.moura.jp/closeupflash/2008/04/post-e60e.html
・CloseUp Flash>>動画共有サービスで鑑賞できる自主制作アニメ
http://blog.moura.jp/closeupflash/2008/04/post-3d5d.html
◆VOCAROIDO.PVの「歌ものアニメ」
話は若干前後しますが、2007年8月31日にクリプトン・フューチャー・メディアから発売された音声合成・デスクトップミュージックのソフト「初音ミク」及び「VOCAROID(以下ボカロ)」シリーズによって盛り上がったムーブメントによって、ユーザーから生み出される数多くの動画作品の中にも「ウェブアニメ」と括れるのではないかと思われる作品も数多く見受けられます。
ボカロ作品の中にはタグによって、いわゆる「VOCAROIDOアニメ化計画」と括られるものと「VOCAROID.PV」と括られるものとあるように思います。それぞれに2D作品もあれば3D作品もあったり。中には「幻想狂気曲リンク」と括られた中でのアニメ作品も見受けられたりします。そんな中でも、個人的には「歌」が「アニメ(リミテッドアニメーション)」の動きに積極的に関与しているような作品を「歌ものアニメ」と括るようにしています。「歌もの」は歴然と「PV」とその性質が異なりますし、何より歌詞に「ドラマ性」を内包している作品と感じます。
優れた「歌もの」の中には、そのドラマ性から、歌詞を動画の作り手が様々に解釈して膨らませ、2次創作、3次創作に発展させている例もあります。この項の最後に、そうしたドラマ性に長けたボカロ作品を4つ紹介してみたいと思います。
まず最初の作品は楽曲制作cokesiさん、動画制作ゆのみPさんの「コンビニ」という作品。
この「コンビニ」という楽曲は2007年12月30日に投稿されますが、今年(2008年)に入った1月6日同日に「【初音ミク】コンビニ【オリジナル曲】に勝手に絵をつけてみた 」と 「【初音ミク】コンビニ【PV2】猫バージョン 」という、cokesiさんの楽曲を元にした2作品の動画が投稿されます。どちらも、制作者の感性が伺える秀作ですが、こけしPさんの動画のフルバージョンが翌2月12日に再び投稿され、そのあまりの完成度に多くのファンを魅了することになります。僕自身も、その作品としての完成度の高さと、何よりまったく知らない関係だった人同士が、ニコ動を通じてコラボレートしてクオリティの高い作品を発表したことへの驚きは特筆するべきことだと感じました。この項で、あえて「動画配信サイト」を特別視したのもそうした作品作りのプロセスの新しさから、という意味も含んでいます。
また、「コンビニ」からは、その後も幾つかの派生動画が作られていますが、そうしたユーザーへの受け入れられ方はこの楽曲の歌詞の持つ「ドラマ性」が、良い意味で日本特有の漫画文化に根ざしているからではないかなぁと思います。とくに「FULL.ver」のラストのゆのみさんの解釈は、歌詞の具体性からあえて離れ、主人公たちの心情を自らのイマジネーションに委ね表現している辺りは本当に素晴らしいと感じます。
・ニコ動>>【【初音ミク】コンビニ【オリジナル曲】に勝手に絵をつけてみた
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1965213
・ニコ動>>【【初音ミク】コンビニ【PV2】猫バージョン
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1966474
・ニコ動>>【【初音ミク】コンビニ【オリジナル曲】に勝手に絵を(ry FULL.ver/ゆのみ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2302757
次に紹介するのは、トラボルタPさん制作の「【鏡音リン】 ココロ 【オリジナル曲】」。
この作品もコラボ作品を多く生み出していますが、やはりとても素晴らしい楽曲と歌詞であり、「コンビニ」同様「ドラマ性」を含んでいるように思います。今年の3月3日に初投稿されたトラボルタPさん自身制作の動画も非常にクールな「PV」になっていますが、派生した動画は、よりアニメ的(漫画的)アプローチをしているものが多く見受けられるようです。
また、「ココロ」派生作品では根強い人気を持つ、グライダーさんによる「【鏡音リン】ココロ【手書きPV】」は、登場人物を他のボカロキャラを登場させることで、ボカロファンにとって、より親しみやすい動画に仕上げていると感じます。
また別の派生作品、スラりん。さんの「【鏡音リン】ココロ 自作PV」は、まだ絵コンテを仮に繋げたパイロット版のようですが、アニメを見慣れている視聴者にとってはあまり関係ないようで、こうした形式でも、かなり評価が高い作品。歌詞の持つドラマ性を(現時点で)一番臨場感を持って表現している作品だと個人的には感じます。後半の盛り上げ方、表情や演出などは素晴らしいと思いましたし、作者の解釈、とくに科学者の死によってロボットの「ココロ」が覚醒し、感情が一気に噴出すような流れは秀逸。また、ラストのヘッドセットが壊れる描写も「ロボット」が「ココロ」を宿し「人間」に成ったのだ(ピノキオ的アプローチ)とも解釈できるようで面白いですし、せっかく覚醒したのに眠っているような、死んでいるような(機能停止しているような)形で終わらせるところも意味深でニヤリとしました。「完成版」は、現在製作中とのことで、ピアプロにて途中経過のイラストを見ることが出来るようです。
その後「ココロ」派生作品には、主人公たる鏡音リンを脇役に配した「ココロ・キセキ」という別視点の楽曲をトラボルタさん以外の人が製作され、それにまたコラボ動画が作られるなどの展開を見せているところも興味深いです。尚、本家「ココロ」派生モノも現在もまだまだ増え続けているようです。
・ニコ動>>【【鏡音リン】 ココロ 【オリジナル曲】/トラボルタ
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2500648
・ニコ動>>【【鏡音リン】ココロ【手書きPV】/グライダー
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2671676
・ニコ動>>【鏡音リン】ココロ 自作PV/スラりん。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2667535
続いては、doriko(きりたんP)さん制作の「夕日坂」。
dorikoさんの作品では、前作でインディーズCD化もされた「歌に形はないけれど」がありますが、この楽曲には、あまり秀作のPV投稿が見受けられませんでした。だからと言う訳ではないでしょうが、今回の「夕日坂」はイラストのnezukiさんとの初の正式コラボ作で、ギタリストrebuさんの協力もあり完成、とのことで、これが、とても素晴らしいです。もう、この人(たち)は何者なんだろう思わせるくらいの完成度だと感じます。本当にアマチュアなんでしょうか。
私見ですが、前作「歌に形はないけれど」は綺麗な曲で、歌詞にも説得力があるなぁとは思うものの、正直、良い意味で素人っぽさもあったように感じていたのですが(僕の場合、それがプラス評価になる場合も多いですが…汗)今度の曲の場合、と言うか、このコラボに於けるパッケージの完璧さ、素晴らしさにビックリです。特に4:00〜(転調する辺り?)の展開と、それに続く「泣きのギターソロ」に正直鳥肌。楽曲自体、素晴らしいのは勿論ですが、こうした青春の、しかも恋愛模様を歌った歌は古今東西、嫌と言うほど存在するわけで、だからこそ多くの人の共感を得る素材であるのですが、いざ、それを作品にまとめるというのは数が多いだけに逆に難しくもあるわけで。それが「夕日坂」の場合、なんとも絶妙な所でプロの仕事ようなキチンとしたレベルに達している気がします。これはなかなかできるコトじゃないでしょう。そう言う意味では、前作「歌に形はないけれど」制作のキャリアが生きているのかも知れません。
で、これもまた、もしかしたら別の新たなPV作品も今後作られるかもしれない。と言うのは、やはり「夕日坂」に「ドラマ性」があるように感じるからなわけで。今回ピックアップした作品に共通して、この歌詞が内包する「ドラマ性」がけっこうボカロ「歌ものアニメ」作品を作りやすくしてるのではないかと考察します。そうした意味でも、とくにこの「夕日坂」という楽曲は、曲、演奏、歌詞、動画のパッケージとして優れてる気がしますし、これだけベタをやって、これだけ「感動」を成立させるって、やっぱりスゴイと思います。
・「夕日坂」 オリジナル曲 vo.初音ミク(PV仕様)/doriko(きりたんP)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2736134
最後はkihirohitoさん制作の「護法少女ソワカちゃん」シリーズ。前の3作品とは傾向が違いますが、「歌もの」ということで考えると、このシリーズも、「夢の旧作」シリーズの一部を除いた、そのほとんどが動画と絵が連動しているコトから、「歌ものアニメ」なのだろうと個人的には分類します。作品概要については、今年2月に作者のインタビューを含めて記事にさせて頂いたので、コチラとコチラを参照して頂けると分かりやすいかも。その後、本編のストーリー及び脇キャラを使った2次創作や派生動画が複数作られるようになっているというのも、こうした自主制作アニメに於いては稀有な展開だと感じますが、これもやはりニコ動という「場(メディア)」の成せる技かも知れません。
更には、今年の夏頃開催予定で「ソワカちゃん」上映イベントが決定しているので、何かしら新しい動きがありましたら記事にしたいと思っています。
・ニコ動>>護法少女ソワカちゃん
http://www.nicovideo.jp/mylist/517132/3633617
・ニコ動>>「夢の旧作」シリーズ
http://www.nicovideo.jp/mylist/4414387
・逆転写無縁仏 /kihirohito
http://blogs.yahoo.co.jp/sowaka_chan
ということで、今回は「動画共有サイト」を「ウェブアニメ」のメディアとして位置付け、プロ作品アマ作品を問わず考察してみました。今後「動画共有サイト」及び「東京オンリーピック」などの「公式ページ」を含めたサイトが主催する「コンペ」なども多く観られるようになると思いますし、「ニコニコアニメチャンネル」の動向なども含め、尚一層興味深いメディアになって行く気がします。とは言え流石に近い将来、こうしたWebサイトが家庭のテレビのポジションを凌駕するようなことは無いと思いますが、配信環境やハードの進化を含め、どうフィールドを拡大していくのか…ニコ動のインタラクティブ性に迫るようなシステムは開発されるのか…など、今後もなるべく視聴者の視点で観て行きたいと思います。
これでひとまず「ウェブアニメ考察」は一段落。長々お付き合いありがとうございました。次回はまた「ウェブアニメ探訪」ということで、ひとつの作品やクリエイターさんに焦点をあててレビューやインタビューをさせて頂こうと思っていますし、「動画共有サイト」発表作品の中には、今回紹介した「歌もの」系意外にも「PV」系の作品も多数ありますので、そうした良作、秀作も今後はご紹介していけたらと思っています。
【関連サイト】
・げまてれ
http://gematele.cocolog-nifty.com/
・ニコ動>>【【初音ミク】コンビニ【オリジナル曲】/cokesi(こけしP)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1908098
・ピアプロ>>ゆのみ
http://piapro.jp/YuNoMi_777
・ピアプロ>>スラりん。
http://piapro.jp/happinestorm
・ニコ動>>歌に形はないけれど」 オリジナル曲 vo.初音ミク/doriko(きりたんP)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2085047
・なにか置き場〜doriko's homepage〜なにか置場 〜doriko's homepage〜
http://doriko.oops.jp/
【mixi「ウェブアニメが好き」コミュ管理人・亜樹28号/20080504-20】 ちなみに、僕が「ウェブアニメ」と称するのは(プロアマ問わず、有料無料を問わず、個人サイト動画配信サイト問わず)Web上で視聴できる作家性の強いオリジナルなアニメーションのことです。
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