「The Adventure of quino」公開記念、ポエ山さんインタビュー
8月31日に「The Adventure of quino」を公開されたポエ山さんに、今回、インタビューをさせていただきました。

制作途中に、テストレプイヤーの募集を行なったりし、積極的に制作を行なっていた背景や、JAWACON2005でパイロット版を発表したLidoの制作休止を発表したのが、ちょうど昨年の9月になります。
1年間を経て、心境の変化なども含めて伺いました。
■「 The Adventure of quino」
-今回は、ゲーム完成おめでとうございます。テストプレイヤーとして参加させていただきましたが、かなり難しかったです。。。
特に、弾をはいてくる敵が強すぎます。
弾をはいてくる敵(クラーケン)は、序盤の難関ですね。 上の方の山は後回しにして下の崖を降りた方に進み、レベルを3ぐらいまで上げてから挑むことをお勧めします! 下の方にいるサソリ(スコルピオ)も、最初は相手にしない方がいいですね。
-アドバイスありがとうございます。スコルピオとずっと闘ってました、、相手にしないようにします。
ところで、アニメではなくゲームを作ろうとしたきっかけを教えて下さい。
Lidoの制作を休止したころ、仕事が急に忙しくなったこともあって、しばらくスランプと言うか、何を作ればいいのか分からなくなった時期があったんですね。
その時期まったくPOEYAMAのウェブサイトも更新してなくて、このままじゃまずい、何でもいいから作らなければと思ってました。
そうなるともう自分が本当に作りたいものじゃないとダメだと思って、採算性とか将来の展開とかまったく考慮せず(笑)、その時の自分が一番興味が持てるモチーフを選んだらアニメじゃなくてゲームだったんですね。quinoの世界観をレトロゲームに落とし込んでみると、パッと構想が広がったんです。長いトンネルの中から急に出口の光が見えたみたいな感覚で、これはもう突き進むしかないと思いました。
FLASHに限らずゲームに関しては「POEYAMA」を立ち上げる前からずっと作ってて、最初からアニメもゲームも作りたいタイプだったんですけど、第三者的な評価ではどっちかというとゲームの方はあんまり評価されてない気がするので(笑)、どっちが資質として向いてるのかと言うとアニメなのかもしれないですけど、やっぱりゲーム作るのは楽しいんですよね。
-そういえば、映画スパイダーマンの公式サイトのミニゲームや「はだしのゲソ」なども代表作としてありますよね。僕にとっては、アニメもそうですが、ゲームクリエイターってイメージもポエ山さんに持っていますが、元々はアニメとゲームどちらを作りたいと思ったのですか?
最初はどっちかと言うとゲーム的なものを指向していたと思います。
インタラクティブムービー的なものを作りたかったのですが、プログラムの知識がまったくなかったため、アニメ的なものを作りながら少しずつアクションスクリプトを勉強して、インタラクティブ要素を持ったFLASH作品を作っていました。
その後初めて本格的なアニメを作ろうと思って作ったのが「quino」でしたが、正直そちらの方が手応えはありました。
で、アニメの方が向いてるのかなとは思いましたがその後も懲りずにゲームを作り続けることになります。
はだしのゲソを作ってみて、「アクションゲームってけっこう力技でつくれるもんだなー」というのが分かりました。そしたら「はだしのゲソみたいなゲームを作って下さい」といわれて、作ったのがスパイダーマンのゲーム( 現在は公開終了)でしたね。
それから漫☆画太郎ワールドやアニ横どっとこむの制作を経て、しばらくゲーム制作からは身を引いていたんですけど、やっぱりまだ未練が捨てきれませんでした。
-では、今回のゲーム制作で苦労した点はありましたか?
マウス操作だけで出来るアクションRPGというのが当初ひとつの目標だったのですが、開発の中盤で壁にぶつかりました。そもそも我々のようにふだんからマウスやペンタブレットで精密な操作をして絵を描いたりしている人間と、ネットや一般のPC操作にしか使っていない人ではマウス操作の熟練度が全然違うんですね。
これを解決するには、ゲームデザイン自体を変えるしかない。DSの「ゼルダ夢幻の砂時計」のタッチペンだけで操作できる操作システムはつくづくすごいなーと思いました。ほとんどゲームやらないうちの妻でもクリアしてましたから。
従来型ゲームの操作でマウスの精密な操作を要求するのは、マウス操作に慣れていない人にはハードルが高すぎたので、泣く泣くキーボード操作にも対応しました。
まあこれはこれで、MSXっぽくていいんですけど。ペンタブレットで絵を描くのに慣れてる人は、出来ればペンタブレットでやってもらいたいですね。
あとは、いつものことですけどバグ取りには本当に苦労しました(まだバグありますけど)だいたいは自分のプログラム技術の未熟さが原因なんですけど。
-テスター募集などを行って積極的に行ってましたが、理由はありますか?
やっぱり難易度の問題ですね。開発初期からひとりにずっとテストしてもらいつつ、完成間際で何名かテストプレイヤーとして入ってもらいましたが、やっぱりわざわざテストプレイヤーとして応募してくれるぐらいですから、それなりにゲームが上手い人が多いんでしょうか。皆さん想定よりずっと早くクリアされまして。
それを受けてちょっと難易度上げたりしたんですけど、実際公開してみると、難しすぎて途中で挫折したという声もけっこうありましたね。
-やっぱり、難しいですよw
「難しいんだけど挑戦したくなる」ってのがベストなんでしょうけど、なかなか誰もがそう感じられるレベルまで持っていくのは至難の業ですね・・・
基本死にまくりのゲームではありますが、エンディングを見るだけなら頑張れば誰でも出来る、、、と言うのを目指したんですが難しかったでしょうか。すいません。
ちなみに一度も死なずにエンディングを見るとちょっとだけいいことがあります。
-そういえば、ブログで書かれてましたが、「漫☆画太郎ワールド」を作った際に色々と反省点があったようですが、 その反省を踏まえてということでしたが、「動作の重さ」や「難易度」についてテストユーザーさんの反応はいかがでしたか?
「動作の重さ」は、自分のプログラム技術が未熟なため当たり判定処理が増えるとスペックによっては重くなる箇所があると思いますが、うちのG3 iBookでもギリギリ遊べるレベルに調整しました。
「漫☆画太郎ワールド」よりはマシになったのではないかと思います。
「難易度」については、エンディングまではたぶん皆さん到達できたようです。
実はエンディングを見てからが本番と行ってもいいぐらいなんですけど、その先のエキストラダンジョンは相当骨のある難易度になっており、テストプレイヤーでクリアできたのは3人だけでした。
クリアすると「これまでに何人到達しました」って出てくるんですけど、これを書いてる時点で公開してから50人ぐらいです。
でも、こういうゲームって絶対やりこみまくって作者よりはるかに上手くなる人がいると思うんですよ。
エキストラダンジョンをクリアするとスコアによっていろいろもらえるんですけど、最高ランクは、わたしがどんなに頑張ってもギリギリ到達できないレベルに設定しました。
そしたらやっぱり公開4日目にしてそこまで到達する猛者が現れましたね。
ゲームという形でストーリーを表現するのは、いろんなことに気を配らなければならないのでひょっとするとアニメより大変なのかもしれませんが、レトロタッチならではの想像力を喚起する省略の美学みたいなものがあり、ゲームならではの表現というのが面白いです。
アニメは黙ってれば最後まで見れるのに対して、ゲームの場合は最後までやるのにかなりのハードルを越えなければならないので、より多くの人には届きづらいですが・・
クリアできない人のために、誰かニコニコ動画とかにプレイ動画アップしてくれないかな(笑)
あと、いろんなところの掲示板とかコメント欄とかでみんなで攻略しながらあーだこーだと言い合ってるのをニヤニヤしながら眺めるのが最高に楽しいです(笑)
これはアニメでは味わえない感覚でしたね。
アニメは2話で終わってますが、この方法でならもっとquinoのストーリーを続けられる気がするんですよね・・・。続編作るかどうかは反響次第ですけど。
■アニメの話
-ちょうど、去年の今頃(2007年9月)にLidoについて制作休止の発表を行いましたが、1年経って、制作を再開するなど心境の変化はありますか?
ゲームを作ってる間にいろいろやりたいことが出てきたので、そのやりたいことリストの一つには入ってるのですが、具体的には予定はないですね・・・
期待して下さってる方には本当に申し訳ないですが、わたしのLido作る気メーターがやりたいことリストの上位に来るのを気長に待つか、スポンサーになって制作費を渡し、強制的に作らせるかして下さい。
-ぜひ、宝くじを当てて制作費お渡しできるようにがんばります。
現在、新作など控えてたりしていますか?
9月19日発売の月刊COMICリュウ10月号付録DVDに収録の「くままごと」アニメ版を制作しました。なかなか楽しい出来になってるので良かったら見て下さい。
くままごと作者・黄島点心さんとの対談とかも載っています。
あと、少し前に、天女のキャラが出てくるドタバタギャグ系アニメを企画していたのですが、その後進んでません。ギャグ作品なので勢いが大事なんですよね。
やりたいことリストの上位にはあるので、いずれ近いうちに何らかの形でお見せしたいと思います。。
-オリジナルの新作期待しています。ありがとうございました。
今回、色々とゲーム制作について熱い思いを語って頂きました。
ポエ山さんの、ゲームクリエーターとして新しい一面を皆様にお伝えできたのでしたら、本望です。
実は、「天女のキャラが出てくるアニメ」は実際に少しだけ見せていただいたのですが、早く何かしらの形で世に早く出て欲しいと思います。
■The Adventure of quino
http://www.poeyama.com/adventure/
■POEYAMA ポエヤマ
http://www.poeyama.com/
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